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米同時多発テロから24年 ニューヨークなど各地で犠牲者を追悼

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世界貿易センタービルで犠牲になった2753人のうち、4割にあたる1100人については、当時、現場から収集された遺骨などからDNAを抽出するのが困難で、身元の特定にはいたっていません。

一方でニューヨーク市で事件や事故で亡くなった人の科学的な捜査を担う検視局では、同時多発テロ事件の犠牲者の身元を特定する専門のチームがDNA鑑定を続けてきました。

事件から24年の間に新しい技術も開発され、例えば、骨を凍らせて粉砕する装置を導入したことで、保管していた遺骨の一部から新たにDNAを取り出したケースも出ています。

責任者のマーク・デザイアーさんは「ほとんどの細胞は、跡地での火災や水、日光によって分解され、破壊されています。細胞が存在していることがわかっていてもDNAの状態は不明です」としたうえで、「アメリカには197のDNAの研究所があり、新たな技術が開発されれば、間違いなく同時多発テロ事件でも活用していきます」と説明しています。

デザイアーさんは、同時多発テロの当日、遺体の収容などにあたるため現場に向かい、ビルの倒壊を近くで目の当たりにしました。

デザイアーさんは「犠牲者の身元の特定は、私が人生とキャリアをささげてきた使命です。科学を前に進め、同時多発テロの犠牲者を特定して家族のもとに返還できるよう仕事に取り組んでいます。家族は愛する人を再び抱き締めたい、あるいは形のあるものとともに葬儀を行いたいと願っています。家族が心の整理をすることができるなら、すばらしいことです」と話していました。

同時多発テロ事件の遺族でつくる団体の代表を務めるマリー・フェチェットさんは、「DNA鑑定の技術が向上し、保管されている遺体から特定できるものも出てくるでしょう。犠牲者の子どもたちの世代は、身元特定のプロセスに詳しくないかもしれません。鑑定が継続していることを伝え続け、特定を知らされたときには私たちが支援することも重要です」と話し、今後も続くDNA鑑定にどう関わっていくかも、遺族どうしで引き継いでいきたいとしています。

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