日本航空によりますと、現地時間の先月28日、ハワイのホノルル発中部空港行きの便に乗務する予定だった64歳の男性の機長が、社内規定に違反して滞在先のホテルで飲酒し、乗務予定だった便など合わせて3便に最大で18時間余りの遅れが出ました。
これを受けて日本航空の中川由起夫安全推進本部長らが4日、会見を開き「社会への約束を破ってしまったことを大変重く受け止めています。申し訳ありませんでした」と謝罪しました。
日本航空によりますと、機長は出発日前日の昼ごろにアルコール度数が9.5%の568ミリリットル入りのビール合わせて3本をホテルの部屋で飲んだと説明しているということです。
翌日に自発的に検査をしたところ、アルコールが検知されたため、本人が会社に飲酒とアルコールの検知を報告したということで、機長は「これくらいなら大丈夫だろうと思い飲んでしまった」などと話しているということです。
その後の調査で、機長は社内規定で滞在先での飲酒が全面的に禁止となった去年12月以降も少なくとも10回程度、滞在先で飲酒していたということです。
そのうえ、飲酒したことを隠すため自発的な検査で使用するアルコール検知器の設定日時を変更していたということです。
これらの飲酒では、乗務前の正式な検査ではいずれもアルコールは検知されなかったとしています。
また、この機長は、2018年に乗務前にアルコールが検知されたことがあったことなどから「要注意者」として社内のリストに記載され、先月下旬の産業医の面談では、酒を控えるよう指導を受けていたということで、機長を厳正に処分するとしています。
国土交通省は3日、日本航空に臨時の監査を行い、事実関係を調べています。
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