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気象庁によりますと、秋雨前線に向かって流れ込む暖かく湿った空気と上空の寒気の影響で広い範囲で大気の状態が非常に不安定になり、昼過ぎから関東などで雨雲が急激に発達しました。
午後6時までの1時間には千葉県がいすみ市に設置した雨量計で36ミリの激しい雨を観測しました。
午後3時20分までの1時間には東京・目黒区緑が丘で134ミリの猛烈な雨を観測したほか、午後2時半すぎまでの1時間には東京・世田谷区で92ミリの猛烈な雨が降り、1時間の雨量としては観測史上最も多くなりました。
レーダーによる解析でも、神奈川県では横浜市都筑区付近や川崎市高津区付近などで、東京では大田区付近や品川区付近、港区付近などで、100ミリから120ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」があわせて8回発表されました。
西日本などでも雨雲が発達し、午後6時までの1時間には熊本県山都町で40.5ミリの激しい雨が降りました。
これまでの雨で都内では世田谷区を流れる谷沢川で氾濫が確認されたほか、目黒川や妙正寺川、野川と仙川、石神井川に氾濫危険情報が出されましたが、午後6時すぎまでにすべて解除されました。
前線はこのあともほとんど停滞し、西日本と東日本を中心に12日にかけて大気の非常に不安定な状態が続く見込みです。
西日本と東日本では雷を伴って激しい雨が降り、特に関東甲信や東海などでは引き続き局地的に、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
12日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで東海で200ミリ、関東甲信と近畿で100ミリと予想されています。
低い土地や地下施設の浸水、川の増水・氾濫、土砂災害に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうにも注意が必要です。
周囲が急に暗くなったり、冷たい風が吹いたりするなど発達した積乱雲が近づく兆しがある場合は、頑丈な建物の中に移動するなど、安全を確保してください。