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埼玉県の「桶川ストーカー殺人事件」の遺族は、「いまだに被害者のために動かない警察官がいるのだと失望し、打ちのめされた」と率直な心境を述べました。
1999年、埼玉県桶川市で21歳の女子大学生だった猪野詩織さんが、ストーカー被害のすえに殺害された事件は、当時の警察の対応が不適切だったとしてストーカー規制法が成立するきっかけになりました。
父親の猪野憲一さんはストーカー被害をなくそうと、いまも警察や学生などに講演活動を続けています。
猪野さんは神奈川県警察本部が公表した検証結果について「また、殺害されてしまったのかと非常に怒りを感じる。第2、第3の詩織になってしまった。人生これからという命が絶たれた。遺族の心痛を考えるといたたまれない」と話しました。
そして「私たちも当時は警察が話を聞いてくれず、“敵”に見えた。今回の事件でも9回も警察に電話で相談したのに、真剣に聞いてくれなかった。いまだに被害者のために動かない警察官がいるのだと失望し、打ちのめされた。ストーカー事件は被害者が殺される、命までなくなってしまう大変なことなのだと分かってほしい」と強く訴えました。
その上で、「事件化できるところまで踏み込めるのも警察官だけです。『防げるのもあなただ』と伝えたい。今回の報告書で警察がミスを正直に赤裸々に出したのは評価できる。この報告書をいかしてすぐに組織を変えてほしい」と話していました。
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